プラテーア第66号 弁護士挨拶 高崎 裕子

高崎 裕子

たかさきゆうこ

JAL不当解雇撤回客乗原告団内田妙子団長が来所された。20余年ぶりのうれしい再会だった。94年、日航や全日空など航空各社は契約社員を導入、3年で使い捨てにしようとした。内田さん等客乗組合は、空の安全を守るには正社員として長年働き、経験を積み重ねるのが必要と訴え、当時参議院議員の私は、内田さん等から実態や問題点を学び、この問題を国会で追及。契約3年以降は無条件で正社員化するよう迫り、当時の亀井静香運輸大臣が「3年はいわば試用期間。新たに採用試験をうけることなく身分を正社員に切り替える」と約束、正社員化への道を切り開いた。この大臣答弁と組合の粘り強い闘いで、全日空は13年、日航は16年に正社員採用に戻した。国会答弁を引き出したことが力になったと内田さんに言われ、胸が熱くなった。日航は、ベテランの運航・客室乗務員の解雇を強行、最高裁で敗訴して丸3年、労使交渉による適正な解決に向け、全国を支援要請で精力的に活動している内田さんは、背筋をピンとし、美しく輝いて、笑顔がまぶしかった。